2020.06.22
とある10の物語
-物語が生まれるノートに記す
うつくしき表現者たちのそれぞれの物語-
居相さん
いつもことさらに流れ、これといったレシピみたいなものはない。ただ、今という瞬間の、眼にした光景を布にうつすことをしていたのだけれど、こういった機会をいただけたので記していこうと思います。
僕は、火をつかわないでいられる季節、例えば今みたいな気候には、太陽からはっするたゆいない光でゆるやかな浸透を促すことのほうが、布に負担なく、葉や根にもやさしいと感じていて、やさしいと、植物本来の心が現れすばらしい雰囲気の色が生まれます。堅牢も良好。
木をくべ火と、風での染色も心から愛しているけれど、こんな力のぬけた染色が今の気分です。
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染色日誌
・赤芽柏 / 泥 / 葉, 茎 / 火入後酒発酵三日 / 五日浸し
・人参 / 灰汁 / 葉, 花 / 太陽発酵三日 / 三日浸し
・赤麻 / 灰汁 / 葉, 茎 / 火入、重曹後自然酸化 / 鉄塩 / 三日浸し
・姫女苑 × 藍生葉 / 明礬 / 葉, 茎 / 太陽発酵三日 / 二日浸し
・桜 / 灰汁 / 葉, 茎 / 太陽発酵十日間 / 岩塩 , 糠 / 七日浸し
・人参 / 泥 , クエン酸 / 葉, 花 / 太陽発酵三日 / 三日浸し
・虎杖 / 灰汁 / 根 / 酒発酵四日 / 三日浸し
2020.6.19
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